小中学生の四割は歯肉炎です!ブラッシング大丈夫ですか?

   

テレビのコマーシャルで小中学生の四割が歯肉炎ですと盛んに宣伝しているのをご覧になったことがあると思います。
今回は小中学生の歯肉炎についてお話したいと思います。 
今年四月から江戸川区教育委員会より学校歯科医を仰せつかることとなりました。
小中学校で新学年になると眼科、耳鼻咽喉科、内科と共に歯科検診を受けるでしょう。その先生方が学校歯科医です。江戸川区の73の小学校、33の中学校、それに幼稚園の総数111名の先生が担当しています。
学校歯科医は欠員が生じると歯科医師会がベテランの先生を選考し教育委員会に推薦し任命されます。今年六名の先生方が就任しましたが、そのうちの一人で、中学校を担当させて頂くこととなりました。 
以前当院は患者さんに占める子供さんの割合が多いことを書きました。診療内容としては虫歯の治療よりは虫歯や歯周炎にしないこと(予防歯科)、乳歯が永久歯に萌え変わる時にうまく永久歯が並ぶようにすること(咬合発育歯科)に力を入れてきました。乳歯歯列期から混合歯列期、そして永久歯列完成期まで見ていく必要があります。
その変化に伴って必要なのはブラッシングのやり方を永久歯がうまく磨けるよう変えていく必要があります。
混合歯列期において問題なのは交換した永久歯が磨けていないことです。
特に歯と歯肉の境が磨けていません。
乳歯と同じつもりで磨いていると歯の大きさが違うので、大きな歯の永久歯の根元が磨けていないのです。それが小学生でも四割が歯肉炎と言われる理由です。
小学生でも高学年になると受診頻度が少なくなり、中学生になるとさらに少なくなります。
理由は勉強が忙しくなって塾通い、クラブ活動で帰宅時間が遅くなり、その結果通院する時間が皆無となってしまいます。中学校の学校歯科医を仰せつかって中学一年生から三年生までの口腔内を拝見する機会を得ることができましたので次に中学生のお話します。
年一回の検診でその結果虫歯等以上が見つかった場合、学校では各生徒さんに歯科検診の結果を通知し受診し、治療を受けるよう報告します。中学校の場合かなりの割合で虫歯は治してあります。
CR(白いブラッシング)、FCKやInと呼ばれる金属で処置してあります。
勿論1~2本の虫歯がある場合もありますし、治した歯がまた虫歯になっていることもありますが頻度は少ないです。
問題は歯肉炎です。やはりかなりの頻度で歯肉炎が見られます。
歯肉炎はブラッシングの不足によって歯肉が腫れて赤くなっている状態で、さらに大量のプラーク(歯垢)の付着が見られます。程度の差はあれ、やはり約四割の生徒さんに見られるようです。
中学生になると塾だクラブ活動だとなって通院する機会が少なくなるので小学校で虫歯の治療ときちんとしたブラッシングを身に着ける必要があると思います。
ブラッシングは磨きましょうとかなり言われたと思いますが、細かい磨き方を習う機会は少なかったと思います。
つまり自己流になってしまいがちです。 
当院ではワンポイントで指導する場合、鏡を見て磨くことを勧めています。
鏡を見ることにより磨いたところをチェックすることが出来ます。
鏡は使わず見ないで磨くとどこを磨いたか判らないのでうまく磨けないというのはもうお分かりですよね。 小学校中学年位までにきちんとしたブラッシングを覚えましょう。
あとはどんなに塾やクラブ活動が忙しくても必ず歯ブラシはやることにしましょう。そして歯肉炎の四割の仲間に入らないようにしましょう。



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